
u-blox SAM-M10Q GNSSモジュールとESP32-C6を組み合わせた、 モータースポーツ・車両ロギング向けのBLE対応GNSSユニットです。
Bluetooth Low Energy(BLE)を使用してスマートフォンと接続し、 RaceChronoの外部GPS / GNSSデバイスとして利用できます。
また、microSDカードスロットを搭載しており、 RaceChronoとの接続とは別にGNSSデータを本体へ記録できます。 ファームウェアを書き換えることで、GPSロガーやWi-Fiテレメトリーなど、 RaceChrono以外の用途にも利用できる構成となっています。
主な特徴
- RaceChrono対応 Bluetooth Low Energy GNSSレシーバー
- u-blox SAM-M10Q GNSSモジュール搭載
- GPS / Galileo / GLONASS / BeiDou / QZSS / SBAS対応
- GNSS更新レート 最大25Hz ※使用するGNSS構成により変化
- ESP32-C6搭載
- microSDカードへのGNSSログ保存
- RaceChronoへインポート可能なNMEAログ保存に対応
- 3個のRGB LEDによるLINK / STATUS / GNSS状態表示
- SD / MODEの2個の操作スイッチ
- USB Type-C接続
- Arduino / ESP32ベースのファームウェアで機能変更が可能
RaceChronoとの連携
本ユニットの主な用途は、 RaceChrono用の外部GNSSレシーバーです。
GNSSから取得した位置、速度、進行方向、時刻、測位状態などの情報を ESP32-C6で処理し、Bluetooth Low Energy経由でRaceChronoへ送信します。
スマートフォンとは無線で接続するため、 車両に設置したGNSSユニットからスマートフォンまで USBデータケーブルを引き回す必要がありません。
サーキット走行や車両テストなどで、 RaceChronoを使用したラップタイム計測や 走行軌跡記録のためのGNSSソースとして使用できます。
最大25HzのGNSS更新
GNSSにはu-bloxのSAM-M10Qを採用しています。 SAM-M10Qはアンテナ一体型のGNSSモジュールで、 GPS、Galileo、GLONASS、BeiDouなど複数の衛星測位システムに対応しています。
u-blox M10プラットフォームは、 GNSS構成に応じて最大25Hzのナビゲーション更新に対応します。
高速で移動する車両の位置・速度変化を、 一般的な1Hz GNSSよりも細かい時間間隔で取得できます。
3種類のGNSS動作モード
ファームウェアには用途に応じた3種類のGNSSプリセットを用意しています。
| モード | 用途 |
|---|---|
| High Precision | 利用するGNSSを増やし、測位安定性を重視 |
| Balanced | 測位安定性と更新速度のバランスを重視 |
| Speed Priority | 使用するGNSSを絞り、高い更新レートを重視 |
本体のMODEスイッチからモードを切り替えることができ、 GNSS LEDの表示から現在の状態を確認できます。
microSDによる単体ロギング
基板上にmicroSDカードスロットを搭載しています。
RaceChronoへGNSSデータを送信しながら、 同時にmicroSDカードへGNSSログを保存できます。
現在のファームウェアでは、 RaceChronoへインポート可能な GPRMC + GPGGA形式のNMEAログを保存できます。
そのため、 RaceChrono使用時のバックアップログとしてだけでなく、 スマートフォンを使用しない単体GPS / GNSSロガー として使用することも可能です。
LEDによる状態表示
本体には3個のRGB LEDを搭載しています。
| LED | 主な表示内容 |
|---|---|
| LINK | Bluetooth接続状態 |
| STAT | システム / SDロギング状態 |
| GNSS | GNSS Fix / 動作モード |
色だけではなく点灯位置や点滅パターンも使用して、 動作状態を確認できるようにしています。
RaceChrono以外での利用
本ユニットはRaceChrono専用ICで構成した機器ではなく、 ESP32-C6 + SAM-M10Q + microSDを組み合わせた構成です。
そのためESP32-C6のプログラムを書き換えることで、 RaceChrono以外の用途へ変更することも可能です。
- スタンドアロンGPS / GNSSロガー
位置・速度・時刻・走行軌跡をmicroSDへ記録。 - 汎用Bluetooth GPS / GNSSレシーバー
独自BLEサービスや別の通信フォーマットへの変更。 - Wi-Fi GNSSモニター
現在位置、速度、時刻、GNSS状態などをWebブラウザから確認。 - Wi-Fiテレメトリー
GNSSデータをPC、Raspberry Pi、サーバーなどへ送信。 - 車両走行データロガー
位置・速度を基準にした走行テストやイベント記録。 - ジオフェンス
指定エリアへの進入・退出を検出して記録や通知。 - 外部センサーとの組み合わせ
ファームウェアやハードウェアを変更することで、 IMU、CAN、各種センサーなどとGNSSデータを組み合わせたロガーへの発展。
標準状態ではRaceChrono用BLE GNSSとして動作しますが、 ハードウェアとしては ESP32-C6を搭載した小型GNSS開発プラットフォーム として利用できます。
主な仕様
| 製品名 | RaceChrono BLE GPS / GNSS Unit V1_R12 |
|---|---|
| GNSS | u-blox SAM-M10Q |
| 対応GNSS | GPS / Galileo / GLONASS / BeiDou / QZSS / SBAS |
| GNSSアンテナ | SAM-M10Q内蔵パッチアンテナ |
| GNSS更新レート | 最大25Hz ※GNSS構成により変化 |
| MCU | Seeed Studio XIAO ESP32-C6 |
| 無線通信 | Bluetooth Low Energy / Wi-Fi |
| データ記録 | microSD |
| RaceChrono | BLE外部GPS / GNSSとして接続可能 |
| ログ形式 | NMEA(RaceChronoインポート対応) |
| 状態表示 | RGB LED × 3(LINK / STAT / GNSS) |
| 操作 | SD / MODE スイッチ |
| USB | USB Type-C |
| 外形寸法 | 85.5 mm × 60.5 mm |
| ファームウェア | ESP32 / Arduinoベース |
GNSSについて
SAM-M10Qは標準精度のL1 GNSSモジュールです。 RTKによるセンチメートル級測位を目的としたGNSSではありません。
アンテナ一体型のコンパクトな構成と、 高いナビゲーション更新レートを活かし、 サーキット走行や車両ログなど 高速移動体の位置・速度記録を主な用途として設計しています。